
気になる健康診断の見方(脂質異常編)
秋の健診の季節になってきました。
食欲の秋でもあります。
健診の結果が気になってきますね。
今回は脂質の見方と題して、どこに注目すればいいか教えます。
まず、コレステロールは「悪」ではありません。
消化酵素を作ったり、ホルモンを作ったりと身体にとっては大事な役割があります。
「善玉」も「悪玉」もないのです。
中性脂肪に着目
中性脂肪・・・健診の表記では「TG」と書いてあります。
LDLコレステロールの中にも、HDLコレステロールの中にもTGは含まれております。
ですので、まずは「TG」に着目しましょう。
誰でもわかる予測比
いろいろな文献の中には予測比というものがあります。
これは、これ以上になると疾患のリスクがあがるよというものです。
「TG」にかかわるものと言えば・・・
TG/HDL比
文献の中には2型糖尿病リスクの予測があります。
BMI(ボディマス指数);25kg/m²未満の方であれば1.7以上
BMI;25kg/m²以上の方であれば2.5以上
で糖尿病となるリスクが上がってくるというところです。
また、冠動脈(心臓を養う血管)疾患リスクの予測があります。
こちらは4以上で心筋梗塞などの冠動脈疾患リスクが高くなるというところです。
C Caselli, et al. Sci Rep. 2021 Oct 20;11(1):20714.
さぁ、健診結果を見るのが少し楽しくなったのではないでしょうか。
もしTG/HDLが高ければ当院にお越しください。
しっかり精査して、早期治療しましょう。